社会人の読書感想文

読んだり聞いたりした本の感想などを自由にかいてます。

そして誰もいなくなった

そして誰もいなくなった

アガサ・クリスティ

 

いわずとしれた名著だけど、一度も読んだことがなかったので、折角の機会だしと思って購入。

一応好きなジャンルはミステリーなので、コナン・ドイルのみならず、アガサ・クリスティやジョン・ディクスン・カーとかあたりは読んでおいてみたいと思っていたのでした。

結果、色褪せなさすぎる素晴らしい(という言葉で表現するのが悔しいくらい)名著でした。

 

シチュエーションはベタベタだけど、、、と思ったけど一瞬で、「っていうかこれが元祖なんだな!?」ってハッとさせられた。

十角館も、金田一オペラ座館殺人事件も、陸の孤島系はここに端を発しているということです!?!?

そう考えるとアガサ・クリスティの凄さをひしひしと感じる。

 

自分の推理力が0なので、犯人の最後の独白はまじでありがたかった。

でも瓶に入れて海に放り投げられては、これは迷宮入りしたんだろうな〜って感じも想像させられて後味がグッと引き立つ。

勝手にアームストロング先生に肩入れしていた(単純に考えると一番怪しいし状況的にも犯行がしやすいベストポジション)けど、最終的に誰もいなくなっちゃうから途中からとても残念でした。何だこの感想。

 

殺す順番まで決めて恐怖を味合わせるなんて、犯人は鬼畜だけど恐ろしいほど冷静で理性的だ。

そこもまた狂気なのかもしれない。

訳者の旨さかもしれないけど、現代でも余裕で通じるトリックの面白さや、キャラクターの個性が出ていて、しかもきれいに短めにまとまっているのが、一つの作品として美しい。

解説の赤川次郎先生も同じようなこと言ってたけど、それを読む前に私も思いました!思ったんです・・・!w(謎の言い訳)

本当に実感として面白いミステリなので、興味あって読んでいない方にはぜひ読んで楽しんでほしい。

 

ちょっとアガサ・クリスティの味をしめてしまった感じがあるので、引き続き著者の作品を読んでいきたいけど、著者なんと100作品以上書いているようなので、積読常習者の腕がなりますね(?)